後一日遅かったら危なかったらしい
親父が腹膜炎で手術>入院コンボとなり、1〜2週間ばかり入院したらしい。
医者には、後一日おそかったら危なかったと言われたと、元気そうな顔でいわれたので安心した。
もう痛みはだいぶん引いたが、腹を大きくかっさばいたので年内は好きな釣りにいけない、と言っていた。
普段さばかれている魚の恨みだろう、と思ったが言わなかった。
つり以外に趣味の無い人なので、しばらくどうするんだろうな…。
とかなんとか、そういった話を、手術等がすべておわった退院前日に見舞いに行って、した。
というか、この大事を聞いたのが前々日である。
犬が逝った時や、親戚が癌になったり、階段から落ちてけがした時もそうだった。
多分余計な気を回させないつもりなのだろうが、お袋は連絡のタイミングがどっかおかしい。
このままだと、親父が死んだ時は一周忌位にやっと連絡がきそうだ。
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その時自分の仕事の話等をしたら、
「この間からしばらく悩んでいたが、またお前ピンぼけになったな」
と、一言を頂いた。
半年くらい前に自分の方向性を改めて考える機会があったのだが、ずるずると今まできてしまい、また方向を見失っている。
食う寝る遊ぶの人生は問題ないと思うが、人生何かを成そうか、という事を不遜にも考えれば、今の状況は悪い。
技術者は基本職人であり、将来どうなるかっていうのは文系の人にまかせて得意な事をやるのが自然だ、と思って来た。自分はずっと技術者でやっていこうと考えてきた。
しかし、技術者でやっていくって事に疑問を感じたりしているのが最近なのである。
要因は色々だが、一つにはこの親父がいる。
親父はバリバリの文系*1であり、技術をものすごく軽視している*2。
技術が不要だと思っているとかではない。「技術は道具」という割り切った考え方がしっかりしているのだ。
これまた至極もっともというか、解り安い。そして実に大局的で重要っぽい。
それ故「技術ばかりやっている俺は小物」という意識を強く持ってしまったのだ。
今の技術は自由度が高くなり、ものすごく廉価になってきている。
「○○をやる!」と決めたら、よほどでない限り、一人二人でサービスを作り上げる事も可能になった。
昨今、はてなを含めてウェブ系が元気良い*3のはそういう理由だろう*4。
だから、自分が今なにかをやるとおもえば、何だってできる時代なのだ。
でも、何をやるかという事はやはり思い浮かばない。
半年位前は、もうあきらめて技術でいいや、技術好きだし、と思っていたのだが、最近色々とあって、結局技術だけじゃダメじゃん?という気になっている。
さてどうしたもんかなー。
「手を抜かず、様々な可能性をもっと自分で色々調べなさい」
と、親父には言われた。
親父はいつだって文系だ、一般論しか言わない。
すごく納得できるし、言われてやるぞとはおもうのだが、
もうちょっとこう、具体的な部分をおしえてもらえると理論大好き理系人間としては助かるのだが。
全然話は変わるが
なぜ俺は親父に対して説明がヘタになるんだろう。
普段はもっと考えていて、色々話せるつもりではいるのだけれど、なんか途端にしゃべりがヘタになる。
親父なので当然すごく身近な存在だから変に飾っちゃいけない、でも良いところを見せたい等と思う心と、
基本的に疎遠なので、余り会話をしない取引先の偉い人と話しているような心情がごっちゃになり*5、
自分でハードルを上げているのだろうか。
普段適当な事いって帳尻を合わせながら話すのが、親父相手だと舌と頭がうまくまわらん。
まあ、親父はすごく相手をバカにした雰囲気でしゃべるのが原因な気もするが*6。
あの唯我独尊な親父をうならせる事ができるかってのは、個人的に重要なマイルストーンな気はしている。