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オタクの足きり

http://blog.goo.ne.jp/t-housai/e/b13dd1b1462843f5dda55b3b8e6b4b42
ああ、感じている事は凄くよく分かる。
いつの間にか「オタク=美少女」になっているとだれもが感じているだろう。オタクだった筈の自分がいきなりオタクカテゴリから外されてうれしい反面ちょっと寂しい気分になったのは俺だけではないはず。


私の考える結論から書くと、オタクという単語の意味が「一般」を指しかねない時代になってしまった。そこで狭い(が、実は広い)意味へシフトする事になったのである。


私が現在「感じている」オタクという単語の意味はこうだ。

「美少女物を愛好する人」
(美少女物とはエロゲー美少女ゲーム、漫画やアニメ、果てはアイドルなど)

本来あるべき形容詞的な慣用など全部ぶっとばして、つまりは代名詞、美少女物を愛好する人を指し示す呼称になったのだと思う。

この「オタク」の語意は一般人の意識の逆輸入であることは憶えておいた方が良いだろう。その為に俺を含めて元々オタクと言われていたオタクサイドの人間からすると違和感がある(一般人に上のような論をぶっても大体同意されるが、オタク相手だと「それは違うんじゃ?」と言われてしまう)。


話を戻してさらに過激かつ乱暴でやたらと広い定義としては

「キショい人」*1

である。個人的にはどっちかというとこっちの方が使われていると思うのだが、余りに急進的過ぎる。
しかし、美少女等別に好きでは無い人を指し、某氏はキショイ>オタクっぽい>絶対美少女好きだよね、という流れになってキショイ=オタク=美少女という流れが有るのを目の前で見た、酷い話だ。


本来オタクとは何らか趣味趣向に没頭する人を形容する単語で、ものすごく広い範囲の趣味趣向が指される可能性がある*2。しかし今ではオタクとは美少女物、好きな単語ではないが「萌え」が掛かる必要が有ると感じている。

これは何故か、私はオタクという単語が「蔑称」であるが故にハードにシフトされたのだと考えている。オタクと呼ばれることに抵抗が有る一般の人の層がオタクと言う言葉の位置をさらに奥に押しやったのだ。
押しやる原因はオタクのインフレ化だろう。ネットで夜更かし、漫画を買い集める、等が普通になり、オタクという存在をもっとむこうにおしやらないと「オタク」という単語の意味が消滅してしまうのである。もしかすると実際にオタクという単語の中の「軽い部分」が消滅したからハードな部分が残ったのが現在なのかもしれない。


また、元々の一般人認識が「受け入れられがたいキショい人=オタク」だったのかもしれない…(つまり語意は当初からかわっちゃいない、状況が変わっただけ。オタクとは一般からの相対的な物でしかなかった。その意味をオタクも使い始めた)。
これから「○○ってオタクっぽい事好きだよね」というよく分からない会話が成立する。オタクな奴がやってそうな事を君はやってるよね、という意味であり、それこそお前オタクだよね、と言う意味なのだが意図はそうではない(ややこしい)。


ま、どちらにせよ、オタクという単語の指し示す物はシフトする必要があったのだと思う。
オタクはマイノリティでエッジでアブノーマルを指し示すのだ。回りから優しい目でみてもらえるような物はもはやオタクと定義できないのだろう、多分。


よって、今後もオタクという定義は間違いなく先鋭化が進む事が予想される。

ただ、意味を定義している人達にとって、ジブリ以外のアニメですら割合普通になった今でも美少女系は「生理的」な観点から根深いアレルギーがある様に思えるので、ここから先には容易には進まないだろう…。と考えもする。



しかし、こういう風に書くと必死に「俺はオタクと言われるが、美少女オタクではない、だから俺はキショくない」と言っている様に見える、そう思われたらそれなりに嫌だな(笑)そこは書きたいことでは無いのだが。

*1:誤解を恐れずに書いたが、要は他人受けの極端に悪い人

*2:さらにさらに遡ると特定の趣味に絞られると言われるが、それは語源であって意味はもっと広いと思う。…まあ、一部では意味が広がって、また元に狭まったというとらえ方も出来るかも知れないが(意味不明)。